新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする経営者の立場から考えることを中心に書き留めています。
当たり前ですが、わたしと先代とでは、経験値・時代・キャラクター・リーダーシップのあり方など、異なる点が多々あります。自分の個性を活かしつつも組織運営の連続性を保つには、トップダウンとボトムアップのバランスをどのように考えたらよいでしょうか?
トップダウンとボトムアップは、それぞれにメリットとデメリットがあります。
どちらか一方に偏るのではなく、両者を組み合わせて意思決定をしていくことが、組織の成長や活性化につながると言われています。
トップダウンは、経営者が発言権や決定権を持ち、現場に指示する方式です。
この方式のメリットは、迅速な経営判断や実行が可能であることや、組織が一体化すること。一方、デメリットは、現場の声が届きにくいことや、社員のモチベーションが低下することです。
ボトムアップは、現場に裁量を与えて、現場から生まれるアイデアや意見を経営者が集約する方式です。
この方式のメリットは、現場の変化に気づきやすいことや、社員の主体性や創造性が育まれること。一方、デメリットは、社員の能力に左右されることや、意思決定が遅くなることです。
当社の場合には、トップダウン主導型からボトムアップ併用型に移行することになります。その場合、
1)経営者がトップダウンで変化の必要性や方向性を訴える
2)現場社員がボトムアップで社内の課題を解決するプロジェクトに取り組む
3)最終的に現場から上がってきたものをトップダウンで決定する
このようにすることで、経営者と現場社員のコミュニケーションや協力が促進され、組織の柔軟性や創造性が高まると予想されますが、実際には、自社の業種や規模、組織風土などに応じて、適切なバランスを見つける必要があります。また、両者を組み合わせる際には、理念や目標などの共通認識を持つことも重要です。
中小企業の経営者にとって、トップダウンとボトムアップのバランスを考えることは、組織マネジメントの大きな課題ですが、その課題にチャレンジし、乗り越えることこそ、より強く魅力的な組織に成長するチャンスだと考えます。