新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする経営者の立場から考えることを中心に書き留めています。
メーテルリンク作童話「青い鳥」と「社会的構成主義」には共通点があります。それは「本当に大切なものはすぐそばにある」ということ。別な言い方をすると「あなた次第で世界は変わる!」というメッセージです。「青い鳥」の結末は・・・
「(主人公の)チルチルとミチルが目を覚ますとそこはおうちでした。でも、不思議と前よりキラキラと輝いて見えます。チルチルが、ふと鳥かごを見ると、なんとそこには青い鳥がいました。『なんだ・・・僕たち、ずいぶん遠くまで探しに行ったけど・・・青い鳥は、ここにいたんだね』 チルチルは大切なことに気づきました。・・・」
一方、社会的構成主義とは「人間が認知するからこそ、世界の様々な人や物・事象が存在する」という考え方で、社会学や心理学、教育学などの分野で注目されているものです。
経営者にとって、社会的構成主義の考え方を理解することは、自分自身の価値観や健全な組織づくりを見直すきっかけになります。なぜなら、現状を改善することにどんなに困難を覚えているとしても、ポイントは目に見える状況ではなく、経営者含めた組織の構成員が「どのように認識しているか?」によって決まると言っているからです。
社会的構成主義への理解を深めるメリットには、次のようなものが挙げられます。
1)市場や顧客のニーズを把握するために有効
市場や顧客のニーズは、一定ではなく変化していきます。その変化は、人々の対話によって生まれるものです。社会的構成主義を理解することで、市場や顧客の声に敏感になり、自社の商品やサービスを適切に改善したり、新しい価値を提供したりすることができます。
2)組織内のコミュニケーションや協働を促進するために有効
組織内のコミュニケーションや協働は、組織のパフォーマンスやイノベーションに大きく影響します。社会的構成主義を理解することで、組織内のメンバーが互いの視点や意見を尊重し、共通の目標やビジョンに向かって協力することができます。
3)自ら学ぶ姿勢を尊重し、自立型組織への変化を促進するために有効
会社・上司・講師から一方的に知識を教え込まれるのではなく、学習者自らが学習対象を探究して理解を構築すると考えます。したがって、経営者は、学習者の主体性や能動性を尊重し、学習者が自ら考え試行錯誤することができる環境を支援する役割を担っています。
4)健全な組織づくりのために有効
これまで当たり前とされてきたルールや考え方を対話によって見直すことにより、思い込みによる評価エラーや偏見を排除し、メンバー間の共通認識に基づいた健全な組織をつくるのに役立ちます。経営者自身にとっても、自らの価値観のリフレーミングが必要になるので、新しい価値観に基づいた組織の再構成・改革につながります。
自分の能力不足や厳しい外的環境を嘆いて落胆するのではなく、遠くにではなくすぐ近くにある「本当に大切なもの」に心を向けていきましょう!
あなた次第で世界は変わります!