新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする経営者の立場から考えることを中心に書き留めています。
人口減少局面で安売りは厳禁!という話しを営業ミーティングでしたところ、後ほど一人の営業マンがこんな質問をしてきました。「安売りするなという話でしたが、最近、ライバル会社より安いコストで請け負った案件があります。それはダメですか?」わたしが「いいよ。君の場合は問題ないよ」と返答するとキョトンとした顔をしていました。
わたしが「いいよ」と返答したのには2つ理由があります。
ひとつは、「安売りするな」というのは「単価」の話ではないからです。私たちの場合は、「時間あたりの付加価値」を一つの指標にしています。その営業マンは、質問した案件の時間あたりの付加価値を判断した上で請け負っていることが確認できたのでわたしは問題視しませんでした。
もうひとつの理由は、その営業マンは普段「目標値」よりも高いゾーンのプライシングができているからです。「目標値」はあくまで「平均値」です。平均値よりも高いものもあれば低いものもあって、バラツキがあるのが普通です。
「飛べなくなったノミの話」を聞いたことがあるでしょうか?ノミは、もともと入れられた瓶を飛び出すほどの跳躍力を持っているにも関わらず、蓋をして「飛び跳ねる→蓋にぶつかって出られない」を繰り返すと、やがて蓋をとっても瓶の高さ以上には飛び上がらなくなるそうです。
先程の話にあてはめるならば、「目標値」が「蓋」になってしまう営業マンがいます。質問してきた営業マンの場合には、「目標値」が「蓋」になってはいないことが普段のプライシングから確認できているので、「君の場合は問題ないよ!」と答えました。
「何をもって安売りとするか?」・・・自社の指標や基準を再確認して徹底することが大切ですね。