新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする経営者の立場から考えることを中心に書き留めています。
5月27日に行った60周年記念感謝会で全社員に向けて語ったことが2つあります。ひとつが組織図、もうひとつが「業務の仕分け」です。
業務の仕分けは、「業務の棚卸し」といいかえることもできます。
経営者と言っても、いわゆる「何でも屋さん」になりやすいのが中小企業の実情ではないでしょうか?職務職責なんて理屈っぽいことを言ったところで、固定化された職務内容だけこなせばいいわけではないから現実的ではないし、そもそも都合よく適切な人材が見つかるわけでもないから結局自分でやるしかないでしょ・・・
わたし自身がそうなのですが、しかし一方で、わたしにはこんな悩みもありました。
「今までの自分」に「社長のやるべきこと」が付け加わるだけならさらに忙しくなるだけ・・・そもそも本来の「社長の仕事」って何だろう?繁忙期には繁忙期の忙しさとやりくりの大変さがあり、閑散期には閑散期のやりくりの大変さがある。これでは、ますます年中「忙しい忙しい!」「大変だ大変だ!」ってなるなぁ・・・気が重いなぁ・・・
そんなことを思い巡らしながら、商品管理には「棚卸し」があるように、この機会に自分も「業務の棚卸し」が必要だなと感じた次第です。
組織図もそうですが、実際に視覚化すると、そこからいろいろな「気づきやアイデア」が生まれてくるものだということを実感しました。さらに、わたしだけではなく、リーダーたちは皆同じような状況を抱えていることも感じていたので、会社全体で業務の棚卸しに取り組み始めることにしました。
この取り組みによって目指すのは、「一人ひとりが生き活き活躍できる職場」です。
さらに次のような副次的効果も期待できます。
「採用活動」において、応募者に具体的な職務内容や求めるスキルを伝えることができるので、条件に合わない候補者を避けることができたり、入社前後のイメージギャップを防いで早期離職のリスクを軽減できる。
「人事評価」において、職務に求める成果が明確になり期待と現状の成果を比較しやすくなったり、給与設定・昇進・降格・解雇に関する判断基準となり、法的リスクを軽減できる。
「職場の活性化」において、スキルの不足があれば適切な研修の場を提供できたり、キャリアアップのための目標を立てやすくなり、主体的な成長を促進できる。
そんな明るい未来を思い描きながら、年中「忙しい忙しい!」「大変だ大変だ!」という負のサイクルからまず自分が抜け出して、メンバーを巻き込んで強いチームに成長していきたいと考えています。