こんにちは。新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整です。
わたしたち山田修整有限会社は、繊維の産地だった新潟県長岡市(旧栃尾市)で創業して57年。織物・ニット商品の製造工程に関連するトラブルに対処して商品を生かすことに日々全力を尽くしています。「修整」は、そのままでは納品不可とされる「B品」をなんとか生かそうとする仕事です。
今回は、【修整豆知識】繊維素材の強さを調べる方法をご紹介します。
引張り強さ及び伸び率試験
「引張強さ試験」とは、織物を引っ張った際の破断する強度を評価するものです。繊維製品は縫製工程や製品としての消費過程で、引張り、曲げ、圧縮、ねじりなどの種々の外力を受けます。そのため、これらの力に対するある程度の抵抗力が必要となります。この抵抗力を力学的に評価するのが物性試験です。その一つに「引張強さ」があります。
糸や生地の強さを調べる最も重要な試験で、引張り試験機(オートグラフ、テンシロン)を用いて一定の速度で試料(サンプル)を引張り、切断したときの強度と伸び率を測ります。
引裂試験
試料にあらかじめ裂け目を作ったうえで、布の引裂きに対する強度を調べる試験です。
衣料品は、本体生地に縫製された異なるパーツや閂止めなどによって生地が傷つけられることがありますが、その部分(切れ目など)に力が加わった際、引き裂かれることがあります。
引張強さは、生地そのものの強度を測定しますが、引裂強さは縫製後の生地強度を測定する試験です。
その他に布をゴム膜を介して膨らませて試料が破裂する強度を調べる破裂強さや、摩擦による破壊強度を調べる摩擦強さ試験があります。