· 

3代目のジンクス

新潟県長岡市 衣類修整のプロ集団 山田修整有限会社
組織は3代目で滅びやすい?

新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社3代目社長の吉田です。「衣料品修整」=納品トラブル解決をサポートする立場から考えることを中心に書き留めています。

 

組織は3代目で滅びやすいというジンクスがあります。初代は共に戦ってきた仲間と連携して組織を運営するので、絆も強く安定した運営ができる。2代目は、初代が連携して運営してきた現場を体験しており、また初代を支えてきた人材がまだ残っているため組織が揺らぐことはない。3代目は、初代の人材は残っておらず、安定した運営を実感できないうえに、内部連携も弱体化して組織崩壊の危険性が高まると・・・。

 

わが身に置き換えてみると、山田修整でも会社の礎を築いてきた管理職の方々がここ数年で引退されており、コロナ禍という状況も含めて組織運営上のターニングポイントにいることをひしひしと感じています。自己紹介に3代目という言葉を入れているのも、そんなことを意識してのことです。

 

 山田修整は創業58年になりますが、3代目となると創業から50年程度は経過しているケースがほとんどのはず。50年というとOSの変遷ならば激変ですし、社会情勢も今と50年前とでは大違いです。当然、それに応じて社会常識や流行なども変化しています。

 

わたしの基本スタンスは「不易流行(ふえきりゅうこう)、いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと」です。口で言うのは簡単ですが、実践となるとなかなか難しく、中でも対応が難しいのは自分自身の性格です。

 

当然、長所もあれば短所もあります。慎重派で、大げさな約束はせず、コツコツ真面目に努力することをいとわず、時間や職務に忠実で、うまくいかなくなりそうな部分に配慮することができ、アイデアを実行に移すことが得意だったりする一方で、自己アピールが苦手で、時として些細な事に気を取られすぎ、動き出すまでのデータ収集にかなりの時間を要し、リスクをみて悲観的になりやすく、自分一人で抱えて潰れるか対応不能で投げ出すなど極端な事態に陥ることがあるなど・・・。

 

修整に携わっていて、「もしも商品にココロがあって会話できるなら、勝手にB品と決めつけられてこのまま日の目をみないで廃棄などで終わるのは不本意だろうなぁ」なんて思うことがあります。「このままで終わってたまるか!」と感じている自分の内面の投影だと思いますが、3代目であるということよりも、変化する時代の中でブレない自分軸をどう構築していくかということの方が、組織の安定性に対する影響力は大きいのかもしれませんね。 

 

「敵は誰ですか?自分です!」明日からは「3代目」という縛りを外して、山田修整有限会社社長吉田として創業から続く「伝統」を受け継ぎつつ、必要な「革新」に向き合っていきたいと思います。