新潟県長岡市の衣類修整のプロ集団、山田修整有限会社専務の吉田です。
わたしが入社したばかりの頃に不思議だったのは、先輩にその日の予定を聞いても、たいてい「入荷をみてみないとわからない」という返答だったことです。
実際、入荷予定のものが入荷しなかったり、逆に予定外のものが突然入荷したり、作業工程が進む中でも変更が頻繁に生じる状況だったので、予定が立たない仕事なのによく潰れないなと不思議に思ったものです。
しかし、それから20年以上たった今でも山田修整は続いていますし、お客様から「困った時のYAMADA」「YAMADAでダメならあきらめる」と言われるほどの信頼を得るまでになっています。生産拠点は大幅に海外にシフトし、各メーカーは、最終検品も含めた生産工程をすべて海外で済ませ、国内に入荷するのはA品のみという体制を組もうとしてきました。日本のマーケットにA品しか存在しないのなら「修整」は必要ありません。しかし、国内生産にしろ海外生産にしろ、販売しようとするA品想定の商品の中に、依然B品が存在し、「修整」は続いています。なぜでしょうか?
あくまで私見ですが、結論から言うと修整がなくならない根本要因は「国民性=細部にこだわる感性」だと思います。