こんにちは。衣類修整のプロ集団、山田修整です。
わたしたち山田修整有限会社は、繊維の産地だった新潟県長岡市(旧栃尾市)で創業して57年。織物・ニット商品の製造工程に関連するトラブルに対処して商品を活かすことに日々全力を尽くしています。「修整」は、そのままでは納品不可とされる「B品」をなんとか活かそうとする仕事です。
今回は、織機の主な運動についてご紹介します。
織機の運動
織物は、たて糸とよこ糸とを一定の規則にしたがって交錯させ平面(布)上にしたものです。
織物の製造工程は、製織準備と製織に分けることができます。
製織準備は、製織に至る長い工程のことで、これが織物製造工程の特徴です。
製織以降の工程は、製織準備に比べて割合に短いものです。
織物を織る機械を織機といい、織機には3つの主な運動と2つの副次的運動があります。
主運動3つ
主運動は、たて糸とよこ糸を交錯させて、織物を織るための基本的な運動です。
1.開口
たて糸を上下に分けて、ひ口(よこ糸が入る口)をつくる
2.よこ入れ
ひ口によこ糸を通す
3.おさ打ち
通したよこ糸をおさで織り前に打ち寄せる
副運動2つ
副運動は、織機の運動を連続して行うために、たて糸を送り出し、織物を巻き取る運動のことです。
1.送出し
織物が織られた分だけ、たて糸を順次送り出す。
2.巻取り
織られた織物を順次巻き取っていく
このほかに、よこ糸を取り換えたり、よこ糸が切れたとき織機を止めたりなど、主運動・副運動を補助する運動があります。
以上の運動がそれぞれ密接な時間的関係のもとで、織物が織られます。